茂木外相、アフガン自衛隊派遣の遅れを否定

茂木敏充外相
茂木敏充外相

茂木敏充外相は31日の記者会見で、イスラム教原理主義勢力タリバンが復権したアフガニスタンへの自衛隊機派遣をめぐり、外務省から防衛省への要請などが遅れたとの見方を否定した。「意思決定という意味では迅速に決定して、派遣された。状況が刻一刻と変化する中で取りうる手段を考え、自衛隊も遅かったとは思わない」と述べた。

日本政府は31日までに日本大使館や国際協力機構(JICA)の現地スタッフらを自衛隊機で退避させることができなかった。

茂木氏は記者会見で「最も安全な日、最も安全な手段、タイミングで退避を進めてきた」と強調。26日に首都カブールの空港周辺で起きた自爆テロに触れ、「タリバンの検問所も何十台という車が滞留していた。そこに(日本政府が用意した車で)多くの人が行ったときにどういう危険が起こるか考え、そのまま突っ込む判断はできなかった」と述べた。

与党などには派遣の根拠となった自衛隊法では思い通りの活動ができないとの声があるが、茂木氏は「現行法制で空港から自衛隊が出て、カブール市内の邦人や外国人を空港まで連れてくる任務が付与できるかというと、残念ながらできないのが現実だ」と指摘した。

一方、茂木氏は、自身が中東外遊中だったことが派遣の決定などに影響したかどうか問われ、「何時代のことを言っているのか。明治時代か。WiFi(ワイファイ)が通じていないのか。毎日連絡を取っていた」と反論。タリバンと関係の深いカタールやトルコなどと意見交換するメリットがあったと強調した。

また、茂木氏は現在、アフガンの大使館を一時閉館し、トルコのイスタンブールに置いている臨時事務所について、カタールのドーハへの移転を検討していることも明らかにした。