H2O、関西スーパー子会社化 好調の食品スーパーに注力

荒木直也エイチ・ツー・オー リテイリング社長(左)と福谷耕治関西スーパー社長=31日午後、大阪市北区(前川純一郎撮影)
荒木直也エイチ・ツー・オー リテイリング社長(左)と福谷耕治関西スーパー社長=31日午後、大阪市北区(前川純一郎撮影)

阪急阪神百貨店を運営するエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングは31日、関西スーパーマーケットの子会社化を正式発表した。傘下のイズミヤ、阪急オアシスとの経営統合は来年2月に完了する。新型コロナウイルスの流行で主力の百貨店事業が苦戦するなか、スーパー事業の拡大で活路をひらく。

「関西最強の地域密着型食品スーパー連合を目指したい」

H2Oの荒木直也社長は31日の記者会見で意気込んだ。関西スーパーの福谷耕治社長は「関西に住む人は『阪急ブランド』に信頼がある」と期待を寄せた。

H2Oは12月に株式交換で関西スーパーの株式保有比率を現在の約10%から58%に高める。関西スーパーは上場を維持しながらイズミヤと阪急オアシスを完全子会社化し、さらに分割準備会社を新設。来年2月に関西スーパーを中間持ち株会社にし、その下にイズミヤと阪急オアシス、分割準備会社から商号変更した関西スーパーの3社が並ぶ予定だ。

経営統合でH2O傘下のスーパーは178店舗から240店舗以上に増え、売上高は4千億円規模となる。食品スーパー最大手、ライフコーポレーションの関西2府4県での売上高とほぼ並び、関西でトップクラスだ。7月下旬には関西で食品スーパーを運営する万代(大阪市)とも包括業務提携を結ぶなど、スーパー事業のてこ入れを続けていた。

背景には、コロナ禍による傘下の阪急阪神百貨店の苦戦がある。令和3年3月期の営業損益で百貨店事業は19億円の赤字となった一方、スーパー事業は47億円の黒字。前期から79億円増の大幅な増益だ。荒木社長は「競争に勝ち抜くためには、生活に密着した食料品を軸として顧客との密度を高めていく必要がある」とスーパー事業強化の狙いを話す。

ただ、小売業界にはネット通販の波が押し寄せる。ライフコーポレーションは元年からアマゾンジャパンと組んで配達事業を開始。西友も楽天とネット通販を強化している。H2Oと関西スーパーはデジタル投資の分担で対応を急ぐ。

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