タリバン近く政権発足 「指導者評議会」メンバー中心か

アフガニスタンの首都カブールにある大統領府を占領したタリバン戦闘員=15日(AP=共同)
アフガニスタンの首都カブールにある大統領府を占領したタリバン戦闘員=15日(AP=共同)

【シンガポール=森浩】駐留米軍の撤収完了を受け、イスラム原理主義勢力タリバンは新政権の閣僚を近く発表する見通しだ。タリバンの意思決定機関である「指導者評議会」メンバーが政権の軸になるもようで、新たに「統治評議会」が設置されるとの観測もある。タリバンはこれまでに「全アフガン人が参加する包括的政府」を目指すと表明しているが、実現は見通せない状況だ。

指導者評議会はタリバン幹部や聖職者ら26人で構成され、トップは最高指導者のアクンザダ師自身が務めるとされる。

米政府系メディア、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、アクンザダ師がタリバン発祥の地である南部カンダハルに入り、新体制を協議している。最強硬派「ハッカニ・ネットワーク」のリーダー、シラジュディン・ハッカニ師と、初代最高指導者オマル師の息子、ヤクーブ師の副指導者2人も協議に加わっているもようだ。ハッカニ師かヤクーブ師を首相に相当する地位に据えることも議論されているという。

先進7カ国(G7)は8月24日の首脳会議でタリバンに国内の他の勢力が参加する包括的な政府を求めた。新政権の閣僚をタリバンが独占すれば国際的な反発が予想され、各国の承認判断にも影響しそうだ。

タリバン幹部は「さまざまな民族グループ、政党と協議している」と表明したが、タリバン報道官は「他人との政権の共有は焦点ではない」とも話している。