【話の肖像画】評論家・石平(59)(28)美しいもの「切り取る」写真の面白さ - 産経ニュース

メインコンテンツ

話の肖像画

評論家・石平(59)(28)美しいもの「切り取る」写真の面白さ

地元の奈良「正論」懇話会で講演 =今年3月、奈良ホテル
地元の奈良「正論」懇話会で講演 =今年3月、奈良ホテル

《趣味は写真撮影。論壇誌に写真&エッセーの連載を持ち、それを本にまとめた『石平の眼 日本の風景と美』(ワック、2020年)も出版している》

本格的に始めたのはデジタルカメラの時代になってからですね。気軽に撮れるし、データの整理もたやすい。論壇誌の連載は約4年も続いています。

僕は「人物」を撮りません。主な撮影対象は自然や風景、そして、古き良き時代の「ニッポン」的光景です。神社仏閣や日本の庭園などが好きですね。さくらやもみじ、ふじ…など季節の花々もよく撮ります。梅雨の季節には、あじさいを撮影するために、名所の寺を訪ねました。それも1日4カ所。夢中になると、食事や水を飲むことさえ忘れて、レンズを向けていることがありますよ。

写真のよさ、ですか? それは「美しいもの」を自分の目で発見し、写真に〝切り取る〟面白さです。切り取った瞬間、自分の風景になる。それを、また他の人に見てもらうことも写真の喜びですね。

日本の古き良き風景には、とても癒やされます。写真撮影でそうした場所を訪れると、忘れていたよさがよみがえってくるのです。僕は仕事でいつも、中国共産党の指導者らを見ているので、写真撮影で「美しい」景色をみることは、ストレス解消につながりますよ。まあ、これは半分冗談ですが…。

写真本の売れ行きは、「出版社に損はさせなかった」程度でしょうか。僕はプロの写真家でもないし、しょせんは素人が撮ったものですからね。それでもツイッターのフォロワーなどは喜んでくださいます。

《関西を拠点にして久しい。その土地に、日本の伝統的な文化があることも、その大きな理由のひとつだ》

神戸大学の大学院に通っていた1990年代、教授が主宰する「歩く会」のサークルに参加させてもらいました。その会の仲間たちと毎月のように、関西の神社仏閣を訪ねたり、歴史的な街道などに行ったりしました。

比叡山や高野山などを訪ねたことで、宗教や文化にも興味を持ちます。もともと、好奇心が強い方だから、関心を持つと徹底して調べ、勉強しないと気が済まない。そうやって徐々にですが、それらの背後にある日本の伝統的な文化や精神、武士道や皇室などへの理解を深めていったのです。大学院時代の6年間は、大学での研究よりも読書に費やした時間の方が長かったかもしれませんね。

《新型コロナ禍に揺れ続けたこの1年半。講演などの仕事は減ったが、感染に気を付けつつ、写真撮影などで出かけることはやめなかった》

高野山へ泊まりがけで行ったり、東京出張を利用して箱根の温泉へ出かけたり。地元の奈良公園は大好きで、今も毎月1度は写真撮影に行きます。奈良公園があるので、奈良に住んでいるといってもいいくらい。

今回の新型コロナについては、発生元の中国に多大なる責任があります。当初、情報を隠蔽(いんぺい)し、「持続的なヒトからヒトへの感染」についても明らかな証拠はない、などとしていたのです。中国はこれに対する謝罪はもちろん、十分な説明もしていません。中国寄りのWHO(世界保健機関)の事務局長は〝○○同志〟と呼ばれているほど。「ウイルス研究所からの流出の真偽」も含めて厳しく追及せねばなりません。(聞き手 喜多由浩)