書評

『みとりねこ』有川ひろ著

『みとりねこ』
『みとりねこ』

桜庭家のテーブルクロスには猫の足跡がつく。老猫の浩太が、食卓に上がって醤油(しょうゆ)皿を見つけると、肉球を醤油にひたして、ペタッと〝ハンコ〟を押すからだ。家族は「イタズラ」と呼ぶけれど、浩太には深い理由があって―。

浩太と飼い主との日々を描いた「みとりねこ」を含む、7つの猫の物語。映画化された著者のベストセラー小説『旅猫リポート』の外伝2編も収録されている。

猫の目を通じて、家族と過ごす何気ない日常のいとおしさが浮かび上がる。猫好きな人はもちろん、そうでない人にも気づきを与えてくれる一冊。(講談社・1705円)