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北朝鮮がまた飛翔体発射

完全な脱炭素化で7400万人の命が救われるか ある研究が示した「炭素の社会的費用」の重さ

炭素の社会的費用という概念を提唱したのはイェール大学のノードハウスであり、彼は気候変動が経済に与える影響に関する研究で18年にノーベル賞を受賞している。ノードハウスは17年の論文で、2010年の統計データを基に社会的費用を計算する数式を考案した。しかし、気候科学と人間行動に関するあらゆるモデルの例に漏れず、状況が変わればアップデートが必要になる。

コロンビア大学のブレスラーの研究はこの分野の進歩の証だと、ニューヨーク大学准教授で気候科学が専門のゲルノット・ワグナーは言う(彼は今回の研究には参加していない)。「異常な熱波による死者数の増加を含めた点が新しく、また正しい方向への重要な一歩です」

石油・ガス企業の負担にも考慮すべきか

この論文は議論を促すことを目的とした思考実験だが、気候変動と経済に関する問題は実世界の政策にも影響を及ぼすかもしれない。炭素の社会的費用と死亡コストに関する新たなデータは、石油・ガス企業が国有地で掘削を実施する際に連邦政府に支払う使用料の改定というバイデン政権の計画において考慮されるべきだと、一部の専門家は考えている。

経済学者で未来資源研究所(RFF)の研究員であるブライアン・プレストは今年3月、炭素の社会的費用と、それが石油・ガス企業への国有地貸与にどう応用可能かについて議会で証言した。『WIRED』US番の取材に対してプレストは、石油・ガス企業は現時点で約12.5%の使用料を支払っているが、もし化石燃料源から実際に排出される二酸化炭素の将来のコストを計算に入れるなら、おそらく使用料は25%に跳ね上がるだろうと指摘している。

彼は共著の論文でもこの数値を挙げている。「現政権は炭素の社会的費用を改定する際に、すべての最新研究に目を通す必要があります。この研究がとてもタイムリーであることは間違いありません」と、プレストは語る。