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世界で海外出張が半減 逆風続く航空・旅行業界

日航も中国大手LCC傘下の春秋航空日本を今年6月に連結子会社化。中国で路線を開拓するなどLCC強化を図り、7年度のLCC事業の売上高で元年度比2倍を目指す。

また、二酸化炭素排出の多い航空機の利用を避ける「フライト・シェイム(飛び恥)」の概念も、出張旅行を阻む要因となりつつある。短距離の移動手段なら鉄道を選んだりする動きもあり、航空業界への新たな逆風となっている。

ANAHDは「航空機はよりエコであることが重要」とし、新LCCには炭素繊維複合材で機体を軽くして燃費を向上させた米ボーイングの中型機「787」を採用する計画だ。

ある航空業界関係者はフライト・シェイムについて「ある程度の出張の抑制につながるかもしれないが無論、出張自体はなくならない」としつつ、「コロナ禍を機に必要な出張と、オンラインで済ませられるものとの選別は厳しくなるだろう」と懸念する。

煩雑な手続きサポート

一方、企業の海外出張手配などを請け負う上で厳しい経営環境にあるのが旅行会社だ。感染拡大の中で積極的な需要喚起は難しく、まずは企業の出張や赴任に対するサポート態勢を強化している。

日本旅行は今年4月、ビジネス渡航に限り入国が緩和されたインドネシアへ赴任を予定する企業の駐在員ら向けに、入国時に隔離されたときのためのホテルやPCR検査の予約、住宅探しなどをワンストップで請け負うサービスを始めた。担当者は「コロナ禍で渡航手続きが煩雑化しており、代行で利用ニーズを増やせたら」と話す。

「商談や生産現場での指導・教育など、オンラインで行う限界を感じている企業は多い」と指摘するのは、JTB子会社で出張旅行の手配や経費管理のサービスを手がけるJTBビジネストラベルソリューションズ。今年7月時点でも海外出張の取り扱いが一昨年同月比1割未満で推移し、厳しい状況が続いているが、国内外でワクチン接種が進んでいることから「来年前半には海外出張が少しずつ持ち直すのではないか」と期待する。