都内若年層、第5波では重症化顕著に

予約なしで接種できる東京都若者ワクチン接種センターの開始を前に、早朝から会場の渋谷区勤労福祉会館前には整理券を受け取る若者の長い列が出来た=27日午前9時8分、東京都渋谷区(酒巻俊介撮影)
予約なしで接種できる東京都若者ワクチン接種センターの開始を前に、早朝から会場の渋谷区勤労福祉会館前には整理券を受け取る若者の長い列が出来た=27日午前9時8分、東京都渋谷区(酒巻俊介撮影)

新型コロナウイルスの感染者が高止まりしている東京都で、若年層の重症者が急増している。65歳以上の高齢者にはワクチンが行き届き重症化を抑える効果が出ている一方、30代以下の若年層には接種が進んでいない自治体が多い。専門家からは若年層にも速やかにワクチンを届ける体制づくりが急務だとの声が上がる。

都内の25日の重症者は、その時点で過去最多の277人。年代別にみると、これまで重症化しにくいとされてきた30代23人、20代4人で10代も1人いた。1月の感染第3波の際、重症者がピークだった1月20日は、160人中30代以下はゼロ。60代53人▽70代59人▽80代23人-など60代以上で9割近くを占めた。

現在、65歳以上の高齢者のワクチン接種率は8割を超える。これまでは病院や介護施設などで集団感染が発生し、持病を抱えた高齢者に広がり重症化する例が多かった。高齢者と施設のスタッフがワクチン接種を終えたことで集団感染が抑えられ、今月25日時点で60代以上は3割にとどまる。

逆に目立ち始めたのが30代以下だ。ワクチンは年齢順に接種を行っている自治体が多く、若年層に行き渡っていない。全体の感染者が増える中、ワクチン未接種の年代で重症者が増えており、肥満や喫煙歴など何らかのリスク要因を抱えている人が多いという。

若者への接種を加速させるため都は27日、若年層向けの接種会場をJR渋谷駅近くに開設。1日200人の接種枠に朝の段階で300人が詰めかけた。この日、都内で新たに報告された感染者は4227人。重症者は18人増の294人で過去最多になったほか、30代や40代を含む18人の死亡も確認された。

北海道や宮城など8道県は27日、緊急事態宣言期間が開始。対象地域の愛知は過去最多の2347人の感染を発表した。