自民に逆風「都市部惨敗」 衆院選へ危機感 埼玉でも

内閣支持率の下落や横浜市長選での惨敗で、次期衆院選に向けて自民党関係者が危機感を募らせている。前回衆院選で15選挙区のうち13選挙区を党公認候補(追加公認含む)が制した「自民王国」の埼玉県も例外ではない。関係者からは、9月の党総裁選で活発な論戦が演出され党勢の浮揚につながることを期待する声も上がる。

「今、選挙をやったら都市部で自民党は惨敗する。野党に追い風が吹いているわけではないが、自民党へのネガティブな思いが野党への投票につながる…」

埼玉県南部の都市部の選挙区に立候補する自民党現職の一人はこう漏らす。

無理もない。産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の21、22両日の合同世論調査によると、内閣支持率は1月以降で最低の32・1%だった。

県議経験を持つ自民党埼玉県連の重鎮は「菅義偉首相(党総裁)の不人気が足を引っ張っている。大胆さや決断力に欠けていると映り、国民が期待できない」。さいたま市内に地盤を擁する自民党県議も「政府の新型コロナウイルス対応に対する有権者の不満があるので、衆院選は厳しいものになる」とみる。

逆風の中、局面打開の一手として関係者が期待を寄せるのが、菅首相の総裁任期満了(9月30日)に伴う次期総裁選だ。事実上の首相を決める戦いとなるだけに、複数候補が出馬して論戦が交わされれば、党への国民の注目度は高まる。

前出の自民党現職は、党員・党友投票を行う「フルスペック」で総裁選を実施すべきだと訴える。「党員からも『フルスペックでやってほしい』という声がある」と語り、党員・党友投票の「洗礼」を受けた新総裁のもとで衆院選に臨むべきだと強調した。(深津響)

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