高校新科目「現代の国語」教科書 小説の扱い「厳正審査」審議会が見解

教科用図書検定調査審議会は、令和4年度から導入される高校の新学習指導要領で現在の「国語総合」に替えて新設される「現代の国語」と「言語文化」のうち、「現代の国語」の教科書で小説を扱うことについて「一層厳正な審査を行う」とする見解をまとめた。文部科学省が25日公表した。今後は「現代の国語」への小説の掲載がかなり難しくなるとみられる。

高校の国語の必修科目「国語総合」は4年度から、実社会に必要な話す・聞く、書く、読む能力を育成するための論理的、実用的文章を扱う「現代の国語」と、古典や近現代の文学作品から言葉の理解を深める「言語文化」に分かれる。

小説は「言語文化」に掲載される一方、「現代の国語」では新聞や広報誌、インターネット上の文章を扱うことを想定しており、小説や詩、短歌などは「論理的、実用的な文章から除く」とされる。同審議会は「小説掲載が一切禁じられているわけではないが、新要領の趣旨に照らし一層厳正な審査を行う」とした。

今年3月に結果が公表された新要領下の初の教科書検定では、ほとんどの出版社が「現代の国語」で文学作品を扱っていなかったが、第一学習社だけが芥川龍之介の「羅生門」、夏目漱石の「夢十夜」などの小説を掲載。同社教科書には検定意見が付き、修正した上で小説が掲載されたまま合格した。