米、ファイザー製コロナワクチンを正式承認 接種加速へ

米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチン(AP)
米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチン(AP)

米食品医薬品局(FDA)は23日、米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンを16歳以上に使用することを正式に承認したと発表した。米国での新型コロナワクチンの正式承認は初めて。昨年12月に始まった接種は緊急使用許可に基づくものとされており、正式承認で米国民への接種が進むことが期待される。

バイデン米大統領は23日演説し、ワクチンが正式承認されてないとして接種をためらっていた人に対し、「今こそ接種するときだ。今日にも受けてほしい」と呼びかけた。

ファイザーはドイツのバイオ製薬企業ビオンテックとワクチンを共同開発した。公衆衛生危機に対処するための緊急使用許可が12歳以上に認められている。

米紙ニューヨーク・タイムズによると、米国では12歳以上の60%がファイザー製をはじめとするワクチン接種を完了した。一方、感染力が強いとされるインド由来の変異株(デルタ株)が猛威を振るっており、バイデン政権は接種率の向上に力を入れている。

ワクチンが正式承認されたことで、政府機関や企業が職員や従業員らに接種を義務づける動きが進むと見込まれている。米国防総省の報道官は23日、軍関係者に対して接種を義務化する指針を準備していることを明らかにした。

FDAによると、ファイザーが提出した16歳以上を対象とする4万人超の臨床試験(治験)データでは、91%に予防効果がみられたという。今後は12~15歳を対象にしたワクチン使用の正式承認を急ぐ方針だという。

一方、バイデン政権は今月中旬、予防効果を補強する「ブースター」と呼ばれる3回目接種を9月20日から始める方針を表明した。ワクチン接種後の時間の経過にともなう効果減少に対応するためで、米ファイザーとモデルナ製の2回目を接種してから8カ月を経た人を対象としている。(ワシントン 塩原永久)