市民を標的とした数々の事件を引き起こした特定危険指定暴力団工藤会トップに福岡地裁は24日、極刑を宣告した。総裁、野村悟被告(74)は、言い渡し終了と同時に落ち着いた様子から一変。「公正な判断をお願いしたんだけど」「あんた、生涯後悔するぞ」と裁判長に怒声を浴びせた。
午前10時ごろ、野村被告は一礼して入廷。傍聴席を見つめながらゆっくりと歩を進め、弁護団前の長いすに座った。黒っぽいスーツに白シャツ姿。左耳に補聴器を着けていた。
裁判長は判決理由で、市民襲撃4事件への関与を次々と認定。「極刑を回避する理由がない」と述べた場面では不満げな表情を浮かべた。
ともに審理され、無期懲役の判決が下ったナンバー2、田上不美夫被告(65)も退廷時、裁判長に「ひどいなあんた」と言い放った。