エンタメ界対応、地域や主催者でまちまちに コロナ第5波

新型コロナウイルスの第5波が猛威を振るうなか、エンターテインメント業界も対応に追われている。政府の新型コロナ対策分科会は今月12日、観客が声を出さないコンサートや演劇、映画館、美術館などは「感染防止を徹底した上で利用可能」とする提言をまとめている。ただ、開館基準は自治体や主催者で異なっており、関係者の体調不良による突然の休演も。来場者は最新情報を自ら調べる必要がある。

当日に「休演」

「昨日遅くに公演関係者に発熱者が出たため、本日の公演は中止させていただくことを決定しました」

東京・日本橋の明治座は19日午前、同日午後1時開演のミュージカル「エニシング・ゴーズ」の中止をホームページとツイッターで発表。「すでに会場に向かっていたお客さんもおり、スタッフが現地で説明した」(担当者)という。

演劇界は、昨年の初めての緊急事態宣言時のような一律の公演中止はないものの、多くの公演で出演者とスタッフが新型コロナの検査を毎日受け、上演の可否を確認している。「第5波で芸能関係者の陽性も増え、今日も幕を開けられるか、毎日が薄氷を踏む思いだ」とある主催者は話す。

地域で異なる営業状況

今年4~5月の緊急事態宣言時は東京都の要請を受けて休業した都内の大型映画館は、第5波では座席を1席ずつ空け、アルコールを販売しないなどの対応で営業を続ける。一方で、沖縄県の映画館は土日祝日の営業を休止。自治体ごとに対応は異なる。

施設所有者によっても判断は分かれる。東京国立博物館(東京都台東区)は日時指定の入場券を事前販売。多くの国立施設は入場人数を絞って開館するが、緊急事態宣言や蔓延(まんえん)防止等重点措置下の自治体では、自治体などが管理する公的施設の休館が目立つ。都内の女性会社員は「チケットを買っていた地方の美術館の休館をツイッターで知った」と肩を落とす。

石川県立歴史博物館(金沢市)では7月22日~9月12日、人気ゲームとコラボレーションした刀剣の特別展を開催。初日から多くの人が並んだが、蔓延防止措置の発令が決まり7月31日から休館に。その後9月12日まで措置が延長され、わずか9日間で幕を閉じた。