「難民や障害者に希望を」 パラ難民選手団意気込み

【東京パラリンピック2020】会見後、写真撮影に応じる難民選手団のイブラヒム・フセイン(左端)ら=23日午後、東京都江東区の東京ビッグサイト(佐藤徳昭撮影)
【東京パラリンピック2020】会見後、写真撮影に応じる難民選手団のイブラヒム・フセイン(左端)ら=23日午後、東京都江東区の東京ビッグサイト(佐藤徳昭撮影)

24日の東京パラリンピック開幕を前に、紛争や迫害で祖国を追われたアスリートでつくる難民選手団の選手3人が23日、記者会見し、「世界に難民問題への理解を広め、難民や障害のある人に希望を与えたい」と意気込みを語った。

難民選手団は2016年のリオデジャネイロ五輪で初結成され、東京五輪には11カ国29人が出場。パラ大会にはアフガニスタン、シリア、イラン、ブルンジの4カ国出身の6人が参加する。

「世界中の難民を代表できるのは誇り」と語ったのは、陸上女子こん棒投げのアリア・イッサ(20)=シリア出身。大会初の女性難民選手として開会式では旗手を務める。

4歳で天然痘を患い、身体、知的障害がある。内戦中の祖国から逃れたギリシャで数年前、競技を始めたといい、「難民や女性の模範になりたい」と述べた。

リオの開会式で旗手を務めた競泳男子のイブラヒム・フセイン(32)=同=は日本の中学生らから応援メッセージをもらったと語り、「今までにない贈り物で感激した」と喜んだ。12年、内戦中の爆撃で右足ひざから下を失ったといい、「障害のある難民の人を代表し、前を向く力を送りたい」と話した。

一方、陸上男子円盤投げのシャハラッド・ナサジプール(31)=イラン出身=は「難民への見方を変えたい」と訴えた。難民認定が少ない日本には「競技を見て少しでも考えを変えてもらえれば」とした。

会見では、イスラム原理主義勢力タリバンが実権を掌握したアフガン情勢への質問も。同国のパラ代表2人の参加は絶望的な状況だが、難民選手団のイレアナ・ロドリゲス団長は「私たちも祖国を追われた身。全力で希望を届ける」と強調した。

難民選手団には、アフガン出身のアッバス・カリミ(24)も競泳男子に出場を予定する。(桑村朋)