「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記

「中田翔」獲得で追撃ムードの原巨人、阪神Vのカギは打撃改造「佐藤輝」が握る

日本ハムから巨人に移籍し、会見する中田翔(撮影・高橋朋彦)
日本ハムから巨人に移籍し、会見する中田翔(撮影・高橋朋彦)

中田の今季成績は39試合に出場。打率1割9分3厘で4本塁打、13打点です。打撃不振が続いた上、ベンチ裏で転んで右目のまぶたを腫らしたり、一塁を駆け抜けた際に腰痛で倒れ込むなどプレー以外で注目を浴びることが多かったですね。それでも、残してきた実績は素晴らしく、昨季は31本塁打の108打点。昨季まで10シーズン連続で2ケタ本塁打を放ち、100打点以上を5回マークするなどリーグを代表するスラッガーです。もし、新天地で気分が変わり、本領発揮となればスモーク退団(6月17日に発表。家族がコロナ禍で来日できないことが理由。今季34試合に出場して打率2割7分2厘、7本塁打、14打点)で生まれた「一塁・6番」の穴は完璧に埋まるかもしれません。

五輪期間中の打撃の変化

実は巨人が中田を調査し始めたのは1週間前ほどからでした。球界関係者によると、普段から仲の良い栗山監督と原監督のホットラインでトレード話が浮上。巨人の親会社である読売新聞社が中田の交友関係など周囲を徹底的に調査し、19日になって「ゴーサイン」が出たといいます。

たとえ中田の打撃不振が解消されなかったとしても、リーグ3連覇に向けて貪欲に戦力補強を行う球団の姿勢は現有の選手たちにも伝わるでしょう。何がなんでも優勝するぞ…という原監督の強い意志は、こちら阪神としては脅威ですね。

ただし、矢野阪神はひるんではなりません。精神的な支柱は今や怪物ルーキーの佐藤輝です。阪神と巨人は8月19日の時点で消化した試合が90試合で並びました。阪神は52勝35敗3分け。巨人は47勝33敗10分けで、首位・阪神と2位・巨人は1・5ゲーム差です。シーズンの残り試合はともに53試合です。巨人の背後には阪神と3ゲーム差の3位・ヤクルトの存在もあります。

厳しく、苦しい戦いでしょうが、阪神にはプラス材料があります。東京五輪期間中のエキシビションマッチで打撃を進化させた佐藤輝の存在です。前半戦は豪快なスイングと紙一重なのですが、大振りも目立ち、内角のボール球に手を出すシーンが多く見受けられました。それがエキシビションマッチではスイングがコンパクトになり、内角のボール球を無理に追いかけなくなっていました。

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