バイデン氏、米国民ら退避は「史上最大かつ最もな困難な空輸作戦」

バイデン米大統領(AP)
バイデン米大統領(AP)

【ワシントン=黒瀬悦成】バイデン米大統領は20日、ホワイトハウスで記者会見し、アフガニスタン駐留米軍の撤収に伴い国外退避を求める人々が首都カブールの国際空港に殺到している問題で、米国民やアフガン人通訳などの現地協力者、女性や子供らの退避に「全ての力を動員する」と強調した。ただ、現在も最大で約1万5千人の米国人が退避を待っているほか、6万人以上のアフガン人が国外脱出を希望しているとされ、混乱が続くのは必至とみられる。

バイデン氏はカブールの陥落が不可避となった14日以降、米軍機によって米国民やアフガン人ら計約1万3千人を国外に退避させたと明らかにした。これとは別に、米政府がチャーターした民間機で数千人が退避したとしている。

また、アフガンの実権を掌握したイスラム原理主義勢力タリバンの標的となる恐れが高い、米メディアのために働いたアフガン人記者や助手ら計204人について、ウォールストリート・ジャーナルなど米紙各社との連携で今週前半までに米軍機で脱出させた。

バイデン氏は「米国とのつながりを理由に標的となるかもしれないアフガン人らを安全に退避させるために力を尽くす。帰国を希望する米国人も必ず祖国に帰す」と強調した。

同氏は一方で、カブールからの国外退避は「史上最大かつ最も困難な空輸作戦の一つだ」と指摘し、「作戦は困難な状況下で実施されており、人的損失の恐れも含め最終的な結果がどうなるかは約束できない」とも語った。

バイデン氏によると、カブール空港では現在、米軍部隊約6000人が展開して安全確保に当たっている。

バイデン氏はまた、性急な米軍撤収が混乱を招いたとの指摘が出ていることに関し「世界の同盟諸国からは米国の信頼性を疑う声は出ていない」と反論。先進7カ国(G7)や北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議の場でも、各国首脳がアフガンへの関与を同時に終了させることで合意したと強調した。

タリバンを正式政府として承認したり支援したりするかについては「米国が適用する条件は厳しい。タリバンが女性や少女、自国の市民らをどのように扱うか次第だ」と述べた。