静岡もデルタ株9割超に ワクチン後「ブレークスルー感染」も

新型コロナ流行の「第5波」が本格化する中、静岡県内の最近の新規感染者の9割超がデルタ株(インド由来変異株)に感染していたことが、県の調査で分かった。7月下旬は約4割だったが、短期間で急速にアルファ株(英国由来変異株)から置き換わったとみられる。デルタ株の感染力の強さが裏付けられた格好で、県は緊急事態宣言発令後初となる今週末の人出に神経をとがらせている。

県によると、8月13~19日の感染者から抽出した729人の検体を調べた結果、671人がデルタ株に感染しており、デルタ株陽性率は92%に達した。7月下旬は40・2%で、約3週間で蔓延していた。県健康福祉部の後藤幹生参事は「ほぼデルタ株に置き換わった」とみる。

「飛沫(ひまつ)に含まれるウイルス量がこれまでよりも1千倍多い」とされるデルタ株は今月に入り、ワクチン接種後に感染する「ブレークスルー感染」も引き起こしている。20日にクラスター(感染者集団)と確認された特別養護老人ホーム「百々山」(浜松市天竜区)で感染した入所者6人も、2回接種を済ませていた。6人とも軽症。早い時期に接種を完了し、抗体が下がっていたとみられる。

デルタ株が県内で広がった要因について県は、国立遺伝学研究所(三島市)の話として、多くは首都圏から持ち込まれたとの見方を紹介。県の担当者は「県境を越えた往来を通じてデルタ株の『運び屋』になっている」と指摘し、感染防止策の徹底とともに、不要不急の往来を慎むよう求めた。