静岡県、協力金「蔓延防止」分9月支給開始へ 百貨店に密回避「客数モニター」

入場者数制限が要請された百貨店では、出入り口に店内の買い物客数を確認できるモニターが登場=20日、静岡市葵区の松坂屋静岡店(岡田浩明撮影)
入場者数制限が要請された百貨店では、出入り口に店内の買い物客数を確認できるモニターが登場=20日、静岡市葵区の松坂屋静岡店(岡田浩明撮影)

新型コロナウイルス感染抑制に向け、人との接触や人流の大幅削減を目的に20日、静岡県内で2度目の緊急事態宣言が開始され、酒類提供飲食店への休業要請、その他の事業者への営業時間短縮などの要請が始まった。

「密」回避のため入場制限が要請された百貨店の地下食品売り場(デパ地下)に関連し、松坂屋静岡店(静岡市葵区)は出入り口に館内の客数を表示するモニターを既に14日から設置。一足早く、人流の抑制対策に取り組んでいる。

複数の出入り口に設けたセンサーで出入りを把握し、集計した総数がモニターに逐次示される。この数を参考に、地下食品売り場にいる客数を推計。「繁忙期の50%」を上回れば実際の混雑を確認した上で、入場制限に踏み切るという。

一方、ダメージを受ける事業者への「補償」となる協力金について県は、19日で終了した「蔓延防止等重点措置」分は、9月中に支給をスタートする準備を始めた。県による申請受け付けは9月1日開始と決定。「申請から3週間程度で支給したい」とする。飲食店約2万8900店、大規模集客施設約3700施設からの申請を見込む。

一方、緊急事態宣言期間分の協力金手続きの詳細は県が検討中だが、政府は7月に「先渡し制度」を発表しており、適用されれば事業者は宣言終了を待たず一部受給できることになる。金額は中小事業者の場合、1日当たり4万~10万円で蔓延防止の措置(3万~10万円)に比べてやや手厚く、県によると、休業と時短で額の差はないという。

県は休業・営業時間短縮要請コールセンター(050・5211・6111)を設置しているが電話は混雑。蔓延防止措置分の協力金申請要項など詳細は、県ホームページ内(https://www.pref.shizuoka.jp/kinkyu/covid-19-manboh.html)に掲載されている。

入院患者急増で来月上旬にも「医療崩壊」現実化の恐れが高まっているなか川勝平太知事は宣言開始にあたり、県民に「(マスク着用など)これまでの対策を実行してほしい。ワクチンが行き渡ると確実に出口が見える。つらいと思うが、もっとつらい状況にならないために我慢だ」とコメントした。県庁で記者団に語った。

宣言は9月12日までの予定だが、感染者数や医療態勢が十分改善しなければ延長の可能性もある。


■緊急事態宣言による静岡県内での措置の要旨■

【対象】

県全域、8月20日~9月12日 ※命令に従わなければ過料も

【県民への要請】

・日中を含む不要不急の外出自粛(医療機関通院、生活必需品購入、出勤、運動は除く)。特に休業・時短に応じない飲食店の利用回避

・県境をまたぐ移動の自粛

・3密(密閉、密集、密接)だけでなく全ての密回避。人との距離を従来以上に離し、屋外でも回避を。マスクでも大声の会話は厳禁

・飲食は同居家族以外とは自粛。「黙食」で会話時はマスク着用

【事業者への要請】

◆飲食店 ※デリバリーやテークアウトは除く

酒類提供店・カラオケ店=休業

それ以外=午前5時~午後8時の時短(酒やカラオケを提供しなければ「それ以外」に該当)

◆大規模集客施設(1000平方メートル超)

百貨店、ショッピングセンター、スーパー、パチンコ店、ゲームセンター、スーパー銭湯、美術館、スポーツ施設、遊園地など=午前5時~午後8時の時短、入場者の制限・整理(特に百貨店地下食品売り場)

◆全事業者

・換気・湿度などの管理、入室者の検温、顧客や利用者の名簿作成

・午後8時以降の勤務抑制、テレワーク、時差通勤、自転車通勤などで「出勤者7割減」

・体調不良の従業員に休暇と検査の推奨の徹底