長雨が影響? 学校の天井落下相次ぐ 大阪市教委が調査

大阪市立平野中学校で7月に落下した天井のコンクリート片(市教育委員会提供)
大阪市立平野中学校で7月に落下した天井のコンクリート片(市教育委員会提供)

大阪市内の学校で今年の1学期、施設の天井の一部が落下する事故が相次いだ。7月には、中学校のプール更衣室で重さ約5キロの天井コンクリート片が落ちて生徒がけがをする事故も発生。市教育委員会が築40年以上の更衣室を緊急点検した結果、小中高校計10校で補修工事が必要であることが分かった。原因は施設の劣化に加え、今年の長雨が影響したとみられている。(井上浩平)

「教室の天井ボードが、授業直前に落ちた」

5月24日、市立瓜破(うりわり)小(同市平野区)から、市教委にこんな事故の連絡が入った。落下したのは縦45センチ、横90センチ、重さ約2・6キロの石膏(せっこう)ボード。始業前だが十数人が登校しており、ボードは児童1人の左腕に接触。けがはなかったのが幸いだった。この教室では、以前から雨漏りがしていたという。

7月5日には大阪府立東住吉支援学校(同市東住吉区)の高等部の教室で、重さ約2キロの天井ボードが落下。この日は市立平野中(同市平野区)のプール更衣室でも天井から重さ約5キロのコンクリート片が落下し、着替えをしていた水泳部の男子生徒が頭に軽傷を負った。

市教委と府教委によると、事故が起きた学校施設はいずれも、築40年以上が経過。雨漏りや鉄筋の錆(さび)付き、コンクリートの浮きがみられるなど老朽化が進んでおり、府教委は東住吉支援学校の事故について「雨漏りが原因」と発表。市教委も、原因として劣化した建物に大雨や長雨の影響があったとみている。実際、瓜破小の事故前日の5月23日は大雨で、平野中の事故が起きた7月5日も雨がよく降った時期だった。

ボードが落下した大阪府立東住吉支援学校の教室の天井。雨漏りの影響か、しみも広がっていた(府教育委員会提供)
ボードが落下した大阪府立東住吉支援学校の教室の天井。雨漏りの影響か、しみも広がっていた(府教育委員会提供)

相次ぐ事故を受け、市教委は7月12~21日、築40年以上が経過した更衣室がある市内56校で緊急点検を実施。結果、小学校6校、中学校3校、高校1校で補修工事が必要と判明し、当面の使用中止を求めた。4校は今年度中に建て替え予定で、6校は補修工事を行うという。市教委は全市立学校に対し、1カ月に1度は天井の劣化状況を点検、確認するよう通知した。

大阪の市立学校は多くが1970年代に建設されており、全体の約6割が築30年を経過している。市は平成29年度~令和8年度の10年間で、施設の老朽化対策などを順次実施する計画を策定しているが、市教委施設整備課の村上朋子・技術管理担当課長は「小さなひびなどを発見する学校の日常点検がなければ、事故を防ぐことはできない」と指摘。「学校と連携し、施設が長く良好に使えるようにしたい」と話した。