■「国産」ワクチン開発進む
国産の新型コロナウイルスワクチンは、複数のタイプが治験段階にある。
第一三共は、国内でのワクチン接種に使われているファイザーやモデルナが開発したメッセンジャーRNA(mRNA)を使ったワクチンを、KMバイオロジクスは不活化したウイルスを投与する従来型ワクチンをそれぞれ開発。いずれも今年3月から治験を進めている。
バイオベンチャーのアンジェスが手掛けるDNAワクチンは最終治験を実施中だ。今月上旬からは、より高い効果が得られるように、1回の使用量を増やした高用量での治験も始めた。担当者は「驚異的な有効性を示すファイザー製やモデルナ製に遜色ないワクチンを開発するために改善が必要になった」と話す。
塩野義製薬も、組み換えタンパクワクチンを開発しており、年度内の国内供給を目指す。担当者は「状況は常に変化している。より早い国内供給に向けて複数の選択肢で開発を進めていく」としている。