タリバン幹部、民主制を否定 統治評議会で政権運営か

初の記者会見をするタリバンのムジャヒド報道担当者(左端)=17日、アフガニスタン・カブール(共同)
初の記者会見をするタリバンのムジャヒド報道担当者(左端)=17日、アフガニスタン・カブール(共同)

アフガニスタンで政権を掌握したイスラム主義組織タリバンの幹部はロイター通信のインタビューに、新たな政治体制では「民主主義的な制度は全く存在しなくなるだろう」と語った。ロイターが18日報じた。最高指導者アクンザダ師が率いる統治評議会により政権が運営され、大統領には副指導者が就任する可能性があるとも明らかにした。

タリバンの意思決定に関わるハシミ幹部の発言。民主制を完全に排除する方針には国際社会の懸念が強まりそうだ。ハシミ幹部は、確定ではないとしながらも「どの政治体制を採用するのかは話し合わない。イスラム法に基づくことが明確だからだ」と強調した。

タリバンのムジャヒド報道担当者も17日の記者会見で「強固なイスラム政権を築く」と主張。2001年に崩壊した旧タリバン政権では、イスラム教の極端な解釈により、女性を抑圧するなどの恐怖政治を敷いた。最高指導者だった故オマル師は表舞台に出ておらず、新政権の権力構造は当時と似通った形になる可能性がある。(共同)

会員限定記事会員サービス詳細