「50代問題」解消にワクチン供給 重症者抑制へ接種促進 東京都

東京都庁第一本庁舎=東京都新宿区(佐藤徳昭撮影)
東京都庁第一本庁舎=東京都新宿区(佐藤徳昭撮影)

新型コロナウイルスの重症者の増加が目立つ50代のワクチン接種を促進するため、東京都が50代向けに計約17万5千人分のワクチンを都内自治体に追加供給を始めたことが19日、分かった。都の大規模接種会場用に供給されたワクチンを転用する形。50代の重症者急増は小池百合子知事も「50代問題」と位置づけ、接種加速の方針を示しており、重症者の抑制で医療逼迫(ひっぱく)を解消する狙いもある。

都によると、感染拡大の「第5波」では、ワクチン接種の進んだ高齢の重症者が減少する一方、50代の重症者は人数、割合ともに急増。年代別のデータがある今月11日時点では、重症者197人のうち、50代が34%の67人に上り、年代別では最多となっている。

都が追加供給するのは、教育関係者や福祉関係者ら向けの大規模接種会場で使用する名目で、国から供給を受けた米ファイザー製ワクチン。同会場での接種者が想定を下回り、余剰が生じるため、都の供給計画を見直し、7月中から自治体に配り始めたという。

50代向けという条件付きで希望を募り、約30の自治体に計約17万5千人分を接種率に応じて傾斜配分する。都内の50代人口(約195万人)の約9%に相当し、都の担当者は「50代の接種率を3割以上にすることが目標で、8月中に配り終えたい」としている。

産経新聞が7月下旬~今月6日時点の年代別のワクチン接種率を調べたところ、東京23区のうち少なくとも14区は、50代の1回目の接種率が5割未満、2回目の接種率が2割未満だったことが判明している。

江戸川区は約5千人分の追加供給を受け、21日から50代限定で集団接種の予約を受け付ける。9月分の集団接種でも、他の年代の受け付けを後回しにした上で50代以上を優先する。

区の担当者は「50代以上は重症化、入院リスクが高く、接種予約に配慮する必要があると判断した。10月以降も感染状況、ワクチンの供給状況を注視しながら対応したい」と話した。

この他、北区に約3500人分、新宿区と目黒区にも約2300人分が供給されるという。