千葉でパラ聖火イベント「泣きそうなくらい感動」

最終ランナーとして聖火皿に点火する学生団体「おりがみ」と特別支援学校の生徒ら=18日、千葉市中央区(小野晋史撮影)
最終ランナーとして聖火皿に点火する学生団体「おりがみ」と特別支援学校の生徒ら=18日、千葉市中央区(小野晋史撮影)

千葉県内で18日に行われた東京パラリンピックの聖火リレー関連行事。新型コロナウイルスの影響で公道走行が中止となり、代替措置として千葉ポートタワー(千葉市中央区)前の広場で点火セレモニーが行われた。同市内の5区間を走る予定だったランナー130人が、晴れやかな笑顔でトーチに灯された聖火をつないだ。

最初のランナーとして聖火を受け取ったのは、県内唯一のプロオーケストラである千葉交響楽団で音楽監督を務める山下一史さん(59)ら3人。その後、県内外から集まった老若男女が、それぞれの思いを胸に聖火を引き継ぎ、会場に向けて高く掲げた。

力強いガッツポーズを決めたのは、車いすバスケットボールチーム「千葉ホークス」のメンバーら。キャプテンを務める山口健二さん(37)は「貴重な経験ができて、すごくうれしかった。こういった形でも、盛り上げる意味で加われたことは良かった」と満足げな表情。

最終ランナーは、学生団体「おりがみ」と特別支援学校の生徒や卒業生ら9人。このうち3人が聖火皿に点火すると会場から大きな拍手が起こり、代表として挨拶した都築政憲さん(23)は「泣きそうなくらい感動しました。一人一人が社会から必要とされ、活躍できるようにしていきたい」と笑顔を見せた。

聖火はこの後、開催都市である東京都に運ばれる。そのための出立式で聖火を引き継いだ、車いすマラソンでパラリンピックに出場した経験を持つ花岡伸和さん(45)は、「この大切な火を開催地の東京に届けます」と高らかに宣言した。

パラリンピックは24日に開幕。千葉市美浜区の「幕張メッセ」でゴールボール、シッティングバレーボール、テコンドー、車いすフェンシングの4競技が行われる。

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