感染高止まり、埼玉知事「1日3千人の恐れ」

埼玉県の大野元裕知事
埼玉県の大野元裕知事

埼玉県内で17日、1634人の新型コロナウイルス感染が確認され、1日当たりの新規感染判明者数が15日連続で1千人を超えた。大野元裕知事は17日の記者会見で、今月末には1日当たり3千人程度に増える恐れがあるとの見通しを示し、ホテルを臨時の医療機関として活用するなどして医療提供体制強化を図る姿勢を強調した。

埼玉県内での1日当たりの感染判明者数は、7月中旬までは多い日でも300人台だったが、同月下旬には800人台の日が目立つようになり、いまや1千人台が常態化している。

大野知事は記者会見で、このままのペースで感染拡大が進めば来週半ばには1日当たり2千人程度に達し、現状の最多である1800人を上回るとの観測を示した。

爆発的な感染者増加の背景について、埼玉県医師会の金井忠男会長は「人流の要因が大きい」と分析し、ステイホームなどの徹底が重要だと指摘する。

県内の病床使用率は16日時点で68・6%、重症者用病床に限ると72・5%に上っており、感染状況が悪化し続ければ医療崩壊も現実味を帯びる。大野知事が「命の危機に直面する状況が深刻さを増している」と懸念するのも無理はない。

こうした状況を踏まえ、大野知事は記者会見で医療に関する今後の対応の方向性に言及した。

ホテルを臨時医療機関に指定し新型コロナウイルス感染症の治療に使う「抗体カクテル療法」を行ったり、手術の延期など一般医療を制限して病床を確保したりする。実施にあたっては感染状況をみながら専門家の意見をあおぐとしている。

また県は、自宅療養者らが酸素吸入が必要になった場合に備える「酸素ステーション」も複数設ける予定で、すでに調整に入っている。(中村智隆)