中国の王毅国務委員兼外相とロシアのラブロフ外相は16日電話会談し、靖国神社に菅義偉(すが・よしひで)首相が玉串料を奉納し、閣僚らが相次ぎ参拝したことを受け、歴史問題で協力して対応する方針を確認した。中国外務省が17日発表した。
王氏は「中露は協力し、歴史を改竄(かいざん)するたくらみを阻止する必要がある」と呼び掛けた。ラブロフ氏も「歴史を黒塗りするいかなる動きにも反対すべきだ」と応じたという。
王氏は日本の一部の政治家が歴史の潮流に逆行しているとして「国際正義への挑戦だ。平和を愛する国と人にとっては許せないことで、強く非難する」と強調した。軍国主義の行動を美化する動きに反対し、侵略の歴史を覆すことは絶対に許さないとも指摘。「共に人類の尊厳を守り、侵略者の悪行を非難すべきだ」と訴えた。(共同)