24日に開幕する東京パラリンピックに向け、大阪府東大阪市は16日、聖火の火種のひとつとして、市内のものづくり企業の製造現場から採火した。「ものづくりのまち」東大阪を象徴する火として提供した。
採火式は鉄道架線の金具などを製造する「電業」(同市)で実施。同社社長で、東大阪商工会議所副会頭の濵谷(はまたに)和也さんが、溶解炉から取り出した、高温で液状化した銅とアルミニウムにたいまつをつけ、火を取り出した。
濵谷さんは、大正8年創業の同社に欠かせない溶解炉に由来する火が「聖火になるのは大変光栄」と喜んだ。野田義和市長も「中小企業や町工場が日本を支え、ものづくりも、スポーツも、人が生きる力になる」と強調した。
東大阪市の火は、この日堺市で開催された府内の集火式に届けられた。府内42市町村で採られた火が一緒になり、聖火リレーや開会式へ引き継がれる。