「観音寺海軍航空隊」飛行場のジオラマが完成

細部まで作り込まれた観音寺海軍航空隊のジオラマ
細部まで作り込まれた観音寺海軍航空隊のジオラマ

終戦までの5カ月半だけ現在の香川県観音寺市に存在した観音寺海軍航空隊を広く知ってもらい、二度と戦争を起こさないとの願いを込め、地元の模型クラブが同航空隊の飛行場を再現したジオラマを制作した。

「西讃(せいさん)プラ模型クラブ」(会員数16人)の藤田一仁会長(61)ら4人の合作。縦127センチ、横85センチで72分の1サイズ。

特攻訓練が行われていたという観音寺海軍航空隊の飛行場のジオラマ
特攻訓練が行われていたという観音寺海軍航空隊の飛行場のジオラマ

昭和19年、香川県の柞田(くにた)村(現観音寺市)では農地と住宅を収用し滑走路が完成。20年3月に鹿児島・国分航空隊が移転して観音寺海軍航空隊が発足し、航空隊の基地(通称・柞田飛行場)として練習機(通称・赤とんぼ)などが配備され、特攻に備えた教育訓練が行われたとされる。現在は飛行場跡地を伝える痕跡はほとんど残っていない。

同クラブは今年1月にジオラマの制作を開始。資料や写真が乏しい中、地元有志が数年前に作った冊子や高齢者の目撃証言などを基に情報を収集した。

観音寺海軍航空隊のジオラマについて訪れた人に説明する藤田一仁会長=香川県三豊市
観音寺海軍航空隊のジオラマについて訪れた人に説明する藤田一仁会長=香川県三豊市

他の飛行場の写真も参考にし、材料に紙粘土やティッシュペーパー、つまようじなどを使用。イメージ制作の形で格納庫や滑走路、練習機11機、機体に給油する様子などを再現したジオラマが今月上旬に完成。同県三豊市内で展示された後、常設展示する観音寺市ふるさと学芸館に寄贈された。

藤田会長は「建物などが実物とは違うかもしれないが、身近な所で若い軍人が特攻の練習を繰り返していた事実が忘れ去られないようにとの思いを込めた」と話している。