海上保安庁は16日、小笠原諸島・硫黄島の南約50キロで噴火が続く海底火山「福徳岡ノ場」を15日に航空機で観測し、直径約1キロの馬てい形の新島を確認したと発表した。一帯では1904~86年に3回、新島の形成が確認されているが、いずれも海没したとしている。
気象庁は今後も活発な噴火が継続する可能性があるとして、周辺の海域で弾道を描いて飛散する大きな噴石や、横殴りの噴煙に警戒するよう呼び掛けた。
海保は福徳岡ノ場で噴火の様子を観測。噴出した軽石などが蛇行しながら北西約60キロまで流されていることも分かった。
海保によると、福徳岡ノ場では1904年、14年、86年に一時、新島が現れた。86年の際は約2カ月後に海へ沈んだ。