国際消防救助隊に登録している千葉市消防局など県内7消防の合同訓練が12日、松戸市で始まった。同救助隊は大災害時に国境を越えて人命救助にあたる組織。海外での大規模地震を想定し、解体中の旧国保松戸市立病院(同市上本郷)の建物を使って、倒壊した病院から取り残された人を救出する訓練を13日まで行う。
参加したのは、千葉、船橋、市原、市川、柏市の消防局、佐倉市八街市酒々井町消防組合消防本部と地元の松戸消防局。救助隊員47人など約90人が参加した。
訓練は壊れた病院建物に、入院患者や医療スタッフが取り残されているとの想定で実施。床に穴を開けて階下で救助を待つ人の場所を確認、エンジンカッターで厚さが20センチほどあるコンクリート床を切って救助穴を開ける訓練が行われた。
石作りやレンガ積みが多く、建物が崩れる被害が多いのが海外での地震被害の特徴だ。移転による旧病院取り壊しに合わせて、解体中の病棟を被害建物に見立てた訓練が実現したという。