楽天、最終赤字654億円 携帯事業整備で赤字幅拡大

楽天グループの三木谷浩史会長兼社長
楽天グループの三木谷浩史会長兼社長

楽天グループが11日発表した令和3年6月中間連結決算は、最終損益が654億円の赤字(前年同期は274億円の赤字)だった。昨年4月に本格参入した携帯電話事業の基地局整備などにかかる投資が業績を下押しし、前年同期より赤字幅が大幅に拡大した。

売上高に当たる売上収益は前年同期比16・9%増の7936億円。インターネット通販事業が新型コロナウイルス感染拡大に伴う「巣ごもり需要」で堅調だったほか、金融関連のフィンテック事業も銀行や証券のサービス利用が増えた。

楽天は基地局の整備が終わっていない地域ではKDDIから基地局を借りるローミング(乗り入れ)を活用しており費用がかさむ。さらに世界的な半導体不足の影響で基地局整備に3カ月程度の遅れが生じるとしており、7月に、自社回線の人口カバー率が96%となる時期を「今年夏ごろ」から「年内」に遅らせた。

携帯電話事業が重しとなった財務体質の悪化から、楽天は3月、中国IT大手の騰訊控股(テンセント)子会社などから2千億円を超える巨額の出資を受けたが、日米両政府は顧客情報がテンセントを通じて中国当局に渡る事態を警戒している。