新型コロナウイルス感染拡大「第5波」に伴い10代以下への感染事例が目立つようになる中、群馬県太田市は11日、市内の小中学校などの児童生徒1万9230人を対象に抗原検査を実施すると発表した。夏休み明けの始業日に検査キットを配布し、家庭で保護者と検査する。清水聖義市長は「子供たちへの感染状況を把握し、家庭でのコロナ感染予防意識を高めるというのが検査の目的」と語った。
太田市によると、7月1日から8月2日までに市内で感染が判明した195人のうち、10代と10歳未満は計30人で15%を占めた。夏休みを経て再び学校での集団生活が始まるのを機に、全体の状況を把握する。
対象は市内40の市立小中学校に義務教育学校(小中一貫校)、市立太田高の計42校の児童生徒。配布する始業日は、市立太田高(8月30日)以外は9月1日。抗原検査はウイルス特有のタンパク質(抗体)を検出するもので、簡易キットだと15分ほどで結果が出るという。
各学校への配送料を含め経費約1500万円は、9月補正に計上する。検査の効果などを見た上で、有効なら来年4月、入学式後にも改めて実施する。