新型コロナ、ワクチンなければ都内感染者1日6800人超

東京・渋谷のスクランブル交差点をマスク姿で行き交う人たち=8日午後
東京・渋谷のスクランブル交差点をマスク姿で行き交う人たち=8日午後

東京都内で新型コロナウイルスのワクチン接種が行われなければ、今月4日時点で1日の感染者が最大6800人超、重症者も580人に達したとする試算を東京iCDC(東京感染症対策センター)がまとめた。専門家は今後の感染収束は若・中年層のワクチン接種がカギを握るとしている。

東京iCDCは、感染者と重症者に占める高齢者の割合をワクチン普及前後で比較。普及前の割合を現在の感染状況に当てはめ、ワクチンの影響を試算した。

1日に都に報告された感染者数でみると、65歳以上の割合が過去最も高かったのは2月28日で40・9%。重症者は10歳刻みのデータしかないため、同じく2月28日の重症者に占める60歳以上の割合は86・6%に達していた。4月以降、全国で高齢者へのワクチン接種が進み、7月中に全体の4分の3が終えた。

一方、都内で1日の感染者が4166人、重症者が115人だった今月4日は、65歳以上の感染者は131人で3・2%、60歳以上の重症者は37人で32・2%と、ワクチン接種前に比べて激減した。

東京iCDCは、4日を基準に、2月28日の割合を当てはめて感染者数などを試算。その結果、65歳以上の感染者は2797人に上り、全体では6832人、60歳以上の重症者は503人となり、全体では581人とはじき出された。

7日間平均の数字でも同様に計算したところ、全体の感染者は5510人、重症者は548人となった。いずれのケースでも、重症者数は都が確保した重症病床を上回っており、医療崩壊に陥っていた可能性が高い。

東京iCDC専門家ボード座長で東北医科薬科大の賀来満夫特任教授(感染症学)は「数字上、ワクチン効果は明白だ。変異株の拡大など懸念材料はまだ多く、今後もワクチン接種をしっかり進めることが大事だ」と述べている。