中国外務省は10日、バルト三国のリトアニアで台湾代表処(大使館に相当)が設置されることに反対し、駐リトアニア中国大使の召還を決定したと発表した。リトアニア側にも駐中国大使を引き揚げるように求め、中国政府はリトアニアの台湾接近に猛反発している。
中国外務省は報道官談話で、台湾代表処設置について「中国の主権と領土保全を深刻に損なう」と非難。リトアニア側に「誤った決定を直ちに正す」よう求めた。台湾の蔡英文政権には「『台湾独立』は破滅への道だ。国際的に分裂活動をたくらむことは絶対に目的を達することはない」と警告した。
リトアニアは台湾と外交関係がないが、台湾は7月にリトアニアに台湾代表処を設置すると発表した。台湾が欧州との結びつきを強めることにつながるとみられ、中国は強く反発している。(北京 三塚聖平)