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瀬戸内の絶景も讃岐うどんも「天空」三昧

夏の日没分前に撮られた1カット。潮だまりが鏡のような効果を生む(香川県三豊市観光交流局提供)
夏の日没分前に撮られた1カット。潮だまりが鏡のような効果を生む(香川県三豊市観光交流局提供)

香川県には多くの観光地があるが、中でも西部の観光スポットのキーワードとなっているのが「天空」だ。天気が悪ければその醍醐味(だいごみ)は味わえないが、晴れれば空と海の美しさが格別な場所ばかり。いずれのスポットもインスタ映えする写真が狙える。新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いたら、カメラを片手に「天空」の観光地を巡ってみてはどうだろうか。

石段270段を上ってたどり着く「天空の鳥居」。周囲は開けており、晴れていれば眺望は抜群=6月20日、香川県観音寺市の高屋神社本宮
石段270段を上ってたどり着く「天空の鳥居」。周囲は開けており、晴れていれば眺望は抜群=6月20日、香川県観音寺市の高屋神社本宮

今年6月、取材の拠点としている高松市から足を延ばして観光地を訪れた。まずは「天空の鳥居」と呼ばれる香川県観音寺市高屋町の高屋神社本宮。標高404メートルの稲積山山頂にあり、麓の下宮から歩いて約50分。最後に約270段の石段が待ち構えており、愕然(がくぜん)としながらも何とか鳥居にたどり着いた。

後ろを振り返った瞬間、広がった絶景は格別だった。最近、高屋神社の御朱印やおみくじなどの授与品に加え、地元の土産品が購入できる自動販売機が境内に設置された。観音寺市街地や瀬戸内海が広がり、疲れが洗い流されるようだ。

「天空のブランコ」は2種類。斜面に向かってこぐと、空に名が出されるような感覚。絶景を満喫する余裕はない=6月20日、香川県観音寺市の雲辺寺山頂公園
「天空のブランコ」は2種類。斜面に向かってこぐと、空に名が出されるような感覚。絶景を満喫する余裕はない=6月20日、香川県観音寺市の雲辺寺山頂公園

続いて観音寺市内の雲辺寺(うんぺんじ)ロープウェイ山麓駅に移動する。目指すは昨年7月に設置された、雲辺寺山頂公園の「天空のブランコ」と「天空のフォトフレーム」。約4キロの登山道だと山頂まで2時間半かかるが、ロープウエー(全長2594メートル)に乗れば所要時間は7分だ。

山頂公園にあるフォトフレームは丸太で作られ、思い思いのポーズでフォトフレームに収まったような写真が撮れる。カメラ台もあり、セルフタイマーをセットしてジャンプする瞬間を自分で撮影することもできる。

ブランコは昨年12月、木製展望デッキにも増設された。管理する「四国ケーブル」の担当者は「ブランコを思い切りこぐと、空に飛び出しそうなスリル感を味わえますよ」と太鼓判を押している。

そろそろ食事にしようと、下山して讃岐うどんの店を探す。観音寺市内に数十店はあるが、餅店でもある「かなくま餅福田」(同市流岡町)へ。名物は「アン雑煮うどん」。粒あん入りの丸餅が2つ、いりこのだしがきき、もちもちの麺がよく合う。市内にある七宝山に、弘法大師が七つの宝を埋めたという言い伝えがあり、冬であれば、七宝にちなんだ名物「天空の七宝うどん」も食べられる。

ご当地グルメとして展開している「天空の七宝」シリーズ。「道の駅とよはま」では常時、数種類を扱っている=6月16日、香川県観音寺市
ご当地グルメとして展開している「天空の七宝」シリーズ。「道の駅とよはま」では常時、数種類を扱っている=6月16日、香川県観音寺市

七宝うどんは、地元で取れた「伊吹いりこ」のだしにロメインレタスなどの具材を入れ、白みそ仕立てというのが特徴。同じ特徴の「天空の七宝鍋」が食べられる店もある。いずれも冬限定なので、土産に「道の駅とよはま」(同市豊浜町)で「天空の七宝うどんカップ麺」を購入した。天空の七宝シリーズはうどんのほか、新発売のカップラーメンやそうめんなど数種類ある。

最後の天空スポットは「瀬戸内の天空の鏡」。すっかり人気観光地となった香川県三豊市の父母(ちちぶ)ケ浜だ。「日本のウユニ塩湖」とも称され、南米ボリビアの本家のように、砂浜にできる潮だまりに鏡のように映し出された光景が見られる。憧れの地、ウユニ塩湖に近い経験が日本で味わえるというのがすごい。

ただし、いくつかの条件がそろわなければ美しい写真は撮れない。光の反射が必要なので、風がなく波が穏やかな日の日没直前、しかも干潮。三豊市観光交流局のホームページで日の入り時刻と潮汐(ちょうせき)表を調べて、作戦を練る必要がある。今回はうまくタイミングが合わなかったが、今度、自分だけの一枚に挑戦してみたい。(高松駐在 和田基宏)

香川・雲辺寺山頂公園 「雲辺寺ロープウェイ」の山麓駅までは高松自動車道の大野原ICから車で15分。ロープウエーは101人乗りのゴンドラで、午前7時20分から午後5時(上り最終)、20分おきに運行。往復で大人2200円。山頂駅付近に徳島県との県境があり、四国八十八カ所霊場66番札所の雲辺寺は徳島県側、山頂公園は香川県側にある。山頂駅から公園までは徒歩5分。