北朝鮮、人道危機でも核・ミサイル開発継続 国連専門家パネル

2020年10月、平壌で行われた軍事パレードに登場した新型大陸間弾道ミサイル(コリアメディア提供・共同)
2020年10月、平壌で行われた軍事パレードに登場した新型大陸間弾道ミサイル(コリアメディア提供・共同)

【ニューヨーク=平田雄介】国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会の下で制裁違反の有無を調べる専門家パネルは6日までに、食糧事情が悪化し人道危機が深まる中でも北朝鮮は核・ミサイル開発を続けているとの報告書案をまとめた。

報告書の抜粋に基づきロイター通信が伝えたところでは、北朝鮮は昨年、新型コロナウイルスの防疫を名目にした国境封鎖を行い貿易と支援物資が大幅に途絶え、制裁で打撃を受けていた経済が一層悪化した。また洪水被害で農作物の収穫が大きな影響を受けたため、食糧事情が深刻化している。

金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の「今年の収穫に多くがかかっている」という発言から「人道危機が深まりつつある」と指摘。「より幅広い国民が苦境にあるとみられる」と分析した。

そうした中でも、北朝鮮は核・ミサイル開発のための「原材料と技術を引き続き国外から入手しようとした」と指摘。今後は「大量破壊兵器に応用される可能性のある研究」に注目しつつ、北朝鮮と海外の大学や研究所の共同研究の状況や世界的なサイバー活動に関する調査を続けるという。

また、外貨獲得源となっている石炭の密輸出については「続いているが、量は大幅に減少している」と指摘。石油精製品の輸入量は「相当減少した」とした。