酒規制や時短に不要論も… 静岡県で蔓延防止、異なる思惑

静岡市の田辺信宏市長は「酒の飲み方の問題」「『一歩も出るな』は言い過ぎ」などと述べ、蔓延防止の措置をめぐり静岡県との温度差があらわになった=6日、静岡市役所(田中万紀撮影)
静岡市の田辺信宏市長は「酒の飲み方の問題」「『一歩も出るな』は言い過ぎ」などと述べ、蔓延防止の措置をめぐり静岡県との温度差があらわになった=6日、静岡市役所(田中万紀撮影)

従来より感染拡大の力が約3倍とされるデルタ株の猛威で、静岡県内も初めて「蔓延防止等重点措置」の対象となった。ただ、これまで首都圏などに比べ感染が抑えられ、規制が少なかっただけに、県が決定した飲食や酒類などの規制に対し、感染状況の地域差もあいまって異論も出ている。「人流」と「接触機会」の抑制という基本に立ち返って感染拡大を押さえ込めるか、実効性ある対応が問われる。

感染、飲食店関連は3・9%

「市町によって事情が違い、思いがあることは確か。しかし、病床が逼迫している。できることは全部やらなければならない」

県の危機管理担当幹部が6日、改めてこう強調したのは、静岡市の田辺信宏市長らの発言が背景にある。

「本市では、大規模集客施設や飲食店が感染拡大の原因ではない。飲食店の時短は協力するが、大規模施設の時短や酒類自粛は必要ないのでは、と県に提案した」。田辺市長は県の決定に先立つ6日午前、定例記者会見でこう述べていた。

静岡市によると、市内の7月の陽性者で感染経路が特定できた人のうち、飲食店関連は3・9%にとどまった。また経路が「不明」の割合は37%で、約半数に達している県全体に比べると低い点も、田辺市長は紹介した。