米国務省のプライス報道官は5日の記者会見で、同日の就任宣誓式で米国に制裁解除を要求したイランのライシ大統領に対し、イラン核合意の再建に向けウィーンで開かれてきた両国の間接協議の早期再開を促した。「制裁緩和の中身も協議の議題となる」と強調した。
反米保守強硬派のライシ師は、ロウハニ前政権の国際協調路線を転換し米欧に対抗する構え。米政府は制裁緩和の可能性を材料に交渉を進めたい考えだが、協議の行方は不透明さを増している。
プライス氏は米国には協議を再び始める用意があると強調。一方で、核合意再建の機会は「永遠に続くわけではない」と述べ、イランが早期に協議再開に応じなければ対話の機運が失われると警告した。(共同)