2030年に新車50%電動化 米政権目標、中欧に対抗

充電ステーションに止まる米テスラの電気自動車=6月29日、ニューヨーク(ロイター=共同)
充電ステーションに止まる米テスラの電気自動車=6月29日、ニューヨーク(ロイター=共同)

【ワシントン=塩原永久】バイデン米政権は5日、米国で販売する新車に占める電気自動車(EV)など電動車の割合を2030年に50%に引き上げる目標を発表した。環境意識の高まりを受けた「脱ガソリン車」の潮流で先行する欧州や中国に対抗し、電動化を加速させる。電動車からはモーターとエンジン併用のハイブリッド車(HV)を除外した。日本勢を含む世界の自動車メーカーの戦略に影響を与えそうだ。

ホワイトハウスは発表で「米国がEVの未来を切り開き、中国を打ち負かし、そして環境危機と闘う」と説明した。バイデン大統領が5日、関連の大統領令に署名する予定だ。電動車にはEVのほか、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)が含まれる。

米ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターなども5日、30年までに電動車を新車販売の40~50%に引き上げると表明した。政府と歩調を合わせ脱炭素化をアピールする狙いだ。ホンダやドイツ大手BMWなども声明で、電動化に取り組むと強調した。

米政権は電動化目標に加え、排ガス・燃費規制も強化する。関連規制をトランプ前政権が緩和したため、国内で先行する西部カリフォルニア州などの水準も参考に規制を厳しくする。

欧州連合(EU)はガソリン車やディーゼル車の新車販売を35年に禁止する方針を表明。米調査会社によると、世界のEV、PHV、FCVの保有台数の地域別割合は、中国が44%、欧州が31%に対して、米国は17%と出遅れていた。

米政権は温室効果ガス排出量の削減で、30年に05年比で50~52%減らす目標を策定した。電動化目標を実現すれば、昨年と比較して新車における30年の排出量を6割削減できるという。