自民・鴨下氏「石破氏首相にできずじくじたる思い」

高齢を理由に次期衆院選は後進に道を譲る考えを示す自民党の鴨下一郎元環境相=4日午前、衆院第1議員会館(奥原慎平撮影)
高齢を理由に次期衆院選は後進に道を譲る考えを示す自民党の鴨下一郎元環境相=4日午前、衆院第1議員会館(奥原慎平撮影)

自民党の鴨下一郎元環境相(72)=衆院東京13区=は4日、国会内で記者会見し、次期衆院選に出馬せず、任期限りで政界を引退する意向を正式に表明した。鴨下氏は「多くの人に支えられ、社会保障や環境分野で仕事をさせてもらった。一緒に戦ってくれた皆さまに心から感謝を申し上げたい」と述べた。

引退を決意した理由に年齢などを挙げ、「新型コロナウイルス後の衆院選で、(その後は)政治のフェーズは変わっていく。対応する政治状況を確立するには約10年かかる。先頭に立って戦うと80歳を超えてしまうので、その手前で失礼をしようと思った」と語った。

印象に残る取り組みとして、環境相として臨んだ平成20年の北海道洞爺湖サミットでの地球温暖化対策をめぐる議論や、野党時代の24年に民主党政権とまとめた「社会保障と税の一体改革」などを挙げた。

鴨下氏は石破茂元幹事長の側近としても知られ、石破氏を党総裁・首相にできなかったことについては「じくじたる思い。これから先は一党員として応援したい」と語った。

鴨下氏は平成5年の衆院選で初当選。自民党の国対委員長などを歴任し、現在は東京都連会長や新型コロナのワクチン接種に関するプロジェクトチームの座長を務めている。当選9回。

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