埼玉スタジアムで3日、行われたサッカー男子の準決勝で、日本はスペインに延長の末、0―1で敗れ、6日の3位決定戦に回った。1968年メキシコ五輪に並ぶ過去最高成績となる銅メダル獲得を目指し、メキシコと対戦する。
久保建「涙も出てこない」
延長後半10分、無情にもアセンシオの強烈な一撃がゴールネットに突き刺さった。日本はスペインの猛攻を耐え続けたが、最後はスローインから一瞬の隙を与えた。久保建は「死ぬほど悔しいが、出せるものは全部出したので涙も出てこない」と座り込んだまま動けない。蒸し暑い夜、初の決勝進出の夢が消えた。
相手はボール扱いに優れ、ほとんどパスミスがなかった。ただ、押し込まれ続けた日本もほぼ守りのミスはなかった。GK谷は1対1の窮地を好守で救い、吉田や板倉は体を投げ出してシュートを阻んだ。「本当に粘り強く戦った」と森保監督。それだけに、最後の1点が痛恨だった。
2012年ロンドン五輪は準決勝と3位決定戦で連敗し、メダルを逃した。その無念を味わった吉田は「精神面を話すの好きじゃないけど、ここからはメダルを取りたい気持ちが強い方が勝つ」と自身に言い聞かせた。