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容疑者逮捕で男子高校生遺族「まだ実感わかない」

元少年の逮捕を発表する兵庫県警捜査1課の真鍋克巳課長(左)ら=4日午後8時半、神戸市北区(彦野公太朗撮影)
元少年の逮捕を発表する兵庫県警捜査1課の真鍋克巳課長(左)ら=4日午後8時半、神戸市北区(彦野公太朗撮影)

未解決のまま11年がたとうとしていた神戸市北区の男子高校生刺殺事件で兵庫県警は4日、殺人容疑で愛知県内の元少年を逮捕した。今後の捜査は被害者との接点や動機が焦点になる。「息子がなぜ襲われなければならなかったのか」と問い続け、ビラ配りなど事件解決のために奔走してきた遺族は犯人逮捕の一報に「まだ実感がわかない」と話した。

「逃げろ」。私立神戸弘陵学園高2年、堤将太さん=当時(16)=は刃物男に襲撃される直前、一緒にいた交際相手の女子生徒にこう叫んだという。

「罪償って」「ほっとした」 現場に涙の同級生ら

事件は平成22年10月4日深夜、神戸市北区筑紫が丘の住宅街で起きた。自動販売機の前で堤さんと女子生徒が話し込んでいた際、向かい側の道路に座り込み、じっと2人を見ていた男がいた。その男が刃物を手に突然襲いかかってきたという。女子生徒は「知らない男だった」と話した。

堤さんは4人兄弟の末っ子。中学時代は野球に打ち込んだ。高校に入ってからはバイクに興味を持つようになり、自身のブログにはバイクの中型免許取得のために教習所に通っていること、さらに好きだった交際相手のことも屈託なくつづった。

「小さなことでも情報をください」。父親の敏さんは事件後、毎年のように兵庫県警の捜査員らと現場で情報提供を呼びかけるビラを配り、「犯人は絶対に捕まる」と信じ続けてきた。犯罪被害者として警察学校でも講演し、「被害者の気持ちや痛み、恐怖が分かる警察官になってください」と若い初任科生に呼び掛けるなどしていた。

県警が犯人逮捕を発表した4日夜、敏さんは取材に対し、「県警から連絡をもらって『ほんまですか』と驚いた。事件のことは一日たりとも忘れたことがないが、逮捕以上の情報がまだ何も入っていないので、実感がない」と話した。