正論

香港人よ『神曲』中国篇を書こう 東京大学名誉教授・平川祐弘

東京大学名誉教授、平川祐弘氏
東京大学名誉教授、平川祐弘氏

≪独立不羈のダンテ没後七百年≫

戦争中、東大を追われた矢内原忠雄は自宅で『神曲』を講義し、ダンテとともに怒り、ダンテとともに泣いた。その怒りの相手はわが国を戦争に追い込んだ内外の策士どもだ。共産党の志賀義雄も獄中で『神曲』を読み、詩人を裏切った者への恨みを自分を裏切った同志への恨みとした。

ダンテ(1265―1321年)生誕七百年の昭和四十年に私は『神曲』を訳した。今年は五十六歳で死んだ詩人の没後七百年にあたる。独立不羈(ふき)の政治人であったダンテは、作中で自分と同時代の法王を次々と地獄に堕(お)とした。まだ生きている法王ボニファチオ八世も死んだら地獄落ちだぞ、と地獄篇第十九歌で予言した。

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