東京五輪は2日、陸上女子1500メートル予選で田中希実(豊田自動織機TC)が自らの日本記録を1秒75更新する4分2秒33をマークし、準決勝に進んだ。
今大会2レース目となる女子1500メートル予選に臨んだ田中。気持ちを高ぶらせ、スタート直後から躊躇なく先頭に出た。
「(海外勢の)皆さんはスピードがあるので後ろから(無理して)『行こう、行こう』という空気を感じなかった」。ペースメーカーのように使われていたが、この展開を「ラッキー」と捉え、自分のペースでレースを運んだ。
3番手で残り1周。腕の振りを大きく切り替え、一時、2番手に上がる場面も。7月17日にマークした自身の日本記録を1秒75塗り替えて4着。堂々と着順でラウンドを勝ち上がった。
3日前の5000メートル予選は自己記録を更新しながら決勝に残れなかった。「悔しさをぶつけようと(今日までの)間の練習に臨めたのが良かった」。1500メートルの予選だけに次の焦点を絞れたことで、疲労を抜くだけでなく、しっかりスピードを確認する練習も入れられたことがプラスだったと振り返る。
2日後の勝負の準決勝に向けて「燃え尽きるようなレースがしたい」と気を引き締め直していた。(宝田将志)