男子100メートルは伏兵ヤコブスが制す 群雄割拠の時代に

男子100メートルで金メダルを獲得したイタリアのラモントマルチェル・ヤコブス=1日、国立競技場(納冨康撮影)
男子100メートルで金メダルを獲得したイタリアのラモントマルチェル・ヤコブス=1日、国立競技場(納冨康撮影)

1日の東京五輪陸上男子100メートル決勝はヤコブスが欧州新記録の9秒80で走り、同種目でイタリア人初の金メダルを獲得した。

フィニッシュラインをトップで駆け抜けたのは青いユニホームだった。男子100メートルを制したのはイタリアの伏兵、ヤコブス。チーム関係者や報道陣らが多く集まったスタンドから歓声が湧いた。

スタートは決して鋭くなかった。中盤から力強く加速。最後は気がせいたか、かなり早く上体を前に倒してなだれこんだ。タイムは世界歴代10位タイの9秒80。欧州記録だ。

「夢のようだ、夢のようだ。五輪で優勝することは子供の頃からの夢だった」

2019年世界選手権は準決勝敗退だった。同じ組だった日本のサニブラウン・ハキームには先着を許していた。大会前までの自己記録は9秒95。26歳は急成長を遂げ、母国に初の栄冠をもたらした。

08年北京五輪から3連覇したウサイン・ボルト(ジャマイカ)が17年に引退。今大会では「ポスト・ボルト」が、どうなるか注目されていた。

有力候補と目されていた19年世界選手権覇者のクリスチャン・コールマン(米国)は、ドーピング規定違反で資格停止処分となって不出場となった。今季世界最速の9秒77をマークしていたトレイボン・ブロメル(同)は決勝に進めず、米国勢はフレッド・カーリーが銀メダル、ロニー・ベーカーは5位だった。

決勝の8人にジャマイカ選手はゼロ。地域別では北米3、ヨーロッパ2、アフリカ2、アジア1だった。準決勝では蘇炳添(中国)がアジア記録となる9秒83をたたき出した。100メートルは群雄割拠の新たな時代に入った。(宝田将志)

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