FIGHT10 いきもの巡り

ゾウの宮子 今年で48歳 宇都宮動物園

子供たちに人気のあるゾウの宮子(宇都宮動物園提供)
子供たちに人気のあるゾウの宮子(宇都宮動物園提供)

昭和48年12月、タイ・バンコクより1歳で宇都宮にやってきたゾウの宮子。彼女も今年で48歳、体重は約3800キログラムになりました。今では宇都宮動物園の中で1番威張っている元気なおばさんです。

シッポを丸め出したときが彼女のイライラしているときのサイン。重い寝小屋の扉を鼻でドンドンとたたき、地響きのようなうなり声を響かせた後、「パォッ」と大きく鼻を鳴らす姿はちょっと怖いかもしれません。こんな宮子ですが、一目置いているのが面倒を見てくれる飼育員。特別な存在です。

普段はやさしく大好きな担当飼育員ですが、怒っているときの彼はとっても怖い存在。先日も朝食の準備をしている中、彼がちょっと目を離すと袋の中から大好きなパンをつまみ食い、彼女の側に戻るとずっと我慢していますよと言わんばかりに知らん顔。「いただきます」の合図を待てない子供のような行動に思わず笑いが出てしまいました。

一方、野生では年配のゾウをリーダーとした雌を中心に群れで暮らしています。具合が悪い仲間が倒れないように支えあったり、亡くなった群れの仲間にみんなで砂を掛けてお葬式のようなことをしたりすることもあるそうです。頭がいいというのは、ヒトに近いことをいうのでしょう。

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