【主張】コロナと五輪 選手の活躍を家で観よう - 産経ニュース

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【主張】コロナと五輪 選手の活躍を家で観よう

街には人があふれ、頼みのワクチン接種は遅滞が目立っている。新型コロナウイルスの新規感染者が増えるのも当然だろう。ただ感染拡大を東京五輪に結びつけるのは間違いである。

今、新たに目にする感染者数の数字は、2週間前の状況を反映するものだ。そのころ五輪は、まだ開幕していない。

ワクチン接種済みの選手らの15分間の外出に目くじらを立てて五輪を悪者に仕立てる一方で、堂々深夜まで満席の居酒屋の喧騒(けんそう)が共存する、大いなる矛盾に気づくべきである。

感染拡大を受けて共産党は「今からでも遅くはない」と五輪の中止を訴えている。立憲民主党は、「競技がスタートしている中で(中止は)現実的ではない」と渋々続行を容認する立場だ。

なぜもっと肯定的にとらえられないのだろう。

日々の熱戦に、世の中は興奮している。

競泳の大橋悠依が女子2冠を達成し、阿部一二三(ひふみ)、詩(うた)の兄妹をはじめとする日本柔道はメダルを量産している。水谷隼、伊藤美誠のペアは中国卓球の厚い壁を破って優勝した。北京五輪から13年の時を挟んで連覇を飾ったソフトボールの金メダル獲得時、瞬間最高視聴率は46・0%に達した。

開会式の平均世帯視聴率は令和のテレビ番組最高の56・4%を記録した(関東地区)。これは全国で推計7061万7千人が観(み)たことになるのだという。

全国で予定されたパブリック・ビューイングは中止となっており、多くの人は自宅で観戦したものとみられる。

高い視聴率は、国民の関心の高さを示すものだ。

五輪開催に否定的だった各紙もテレビ局も連日、紙面や中継で大展開している。節操がないとはいうまい。彼らの手のひらを返させたのは東京に集(つど)った国内外の選手の、圧倒的な競技力そのものだと信じるからだ。

大会はすでに半ばとなり、これから後半戦が始まる。勝者の、あるいは敗者のドラマは観るものに感動と、さまざまな示唆を与えてくれるはずだ。

選手の活躍を、家で観よう。

五輪の熱戦に触れることが人流の減少、感染拡大の抑止に寄与するとすれば、これほどの好循環はあるまい。

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