浪速風

ホスト国の心構え

メダルラッシュの日本。選手たちは奮闘しているが…
メダルラッシュの日本。選手たちは奮闘しているが…

小紙の運動部長に木村象雷という人物がいた。1928年アムステルダム五輪の競泳競技に出場した元オリンピアンである。64年の前回東京五輪を前に『世紀のオリンピック―アテネから東京へ』と題した本を出版した。朝刊の「スポーツ茶論」で取り上げたことがあるのだが、改めて紹介したい

▶木村は本の中で「オリンピックで、望みたいことをあげてみよう」と提案。「まず競技でいい成績を挙げること。日本選手が元気に活躍し、大多数の観衆である日本人を喜ばせ、大会気分がふっとうする盛り上がりがほしいものだ」と記した

▶うれしいことに、57年後に巡ってきた2度目の東京五輪でも、選手たちは奮闘している。ただ、木村は「『美しい日本を、美しい東京を見せよう』という気持ちは、みなが持ってほしい。こんなところに主催国民としての誠意があらわれてほしい」とも注文していた。ホスト国としての心構え。われわれは、十分に持っているだろうか。