体操の橋本大輝「金」、千葉出身では鈴木大地氏以来の快挙

橋本大輝は中学3年まで、佐原ジュニア体操クラブで練習に励んでいた=28日、千葉県香取市(長橋和之撮影)
橋本大輝は中学3年まで、佐原ジュニア体操クラブで練習に励んでいた=28日、千葉県香取市(長橋和之撮影)

千葉県成田市出身の橋本大輝(19)が、史上最年少で体操男子個人総合の金メダルに輝いた。同県出身者が夏季五輪の個人種目で「金」を獲得するのは、ソウル大会(1988年)競泳の鈴木大地氏以来、33年ぶりとみられる。橋本は、香取市の体操クラブで基礎を身につけ、市立船橋高を経て順天堂大スポーツ健康科学部(印西市)に在学。主に県内で重ねた練習が大輪の花を咲かせ、橋本に体操を教えた指導者や〝後輩〟らからは、喜びと賞賛の声が相次いだ。

一度も「練習しろ」と言わず

「約40年指導してきて、オリンピック選手は初めて。私にとっては〝40年に1度〟のオリンピックなんです」。橋本が中学3年まで約10年間通った「佐原ジュニア体操クラブ」の山岸信行監督(65)は、教え子の活躍をこう喜んだ。

同クラブの練習場所は、市町村合併に伴い廃校となった香取市立旧沢小学校の体育館。体育館に並ぶ体操器具は、山岸監督が自費で購入したものだという。ピットと呼ばれるスポンジのプールがないため、高度な技の練習はできない。だが山岸監督は、「できる練習はたくさんある」といい、基本を徹底して教える。特に、美しい演技の基本となる「つま先、ひざを伸ばせ」は口酸っぱく言い聞かせるという。

そんな山岸監督だが、橋本に「練習しろ」と言ったことは一度もないという。「上手くなるために何を練習したらいいのかを自分で考えてやっていた」と振り返る。

水を吸収するように成長

佐原ジュニア体操クラブに年長のころから通う針貝夏樹君(14)は、数年間、一緒に練習した橋本を「優しくて時々厳しく、面白い先輩だった」と話す。テレビで橋本の演技を見て、「自分もあのようになりたい」と、先輩の活躍に刺激を受けた様子だった。