菅首相記者会見詳報

(2)「五輪開幕後も歓楽街の人流は減少傾向」

発令中の緊急事態宣言などの期間延長と区域変更が決定し会見で国民へさらなる協力を求める菅義偉首相=30日午後、首相官邸(春名中撮影)
発令中の緊急事態宣言などの期間延長と区域変更が決定し会見で国民へさらなる協力を求める菅義偉首相=30日午後、首相官邸(春名中撮影)

菅首相記者会見詳報(1)から続く


「飲食店に対しては、長きにわたりご迷惑をおかけしてきております。協力金を早期に支払うこととし、合わせてこれまでの協力金を簡素な審査で速やかに支給するなど、要請に協力していただける環境の整備に努めてまいります」

「同時に、今後、各都道府県において、飲食店への見回りを拡大し、対策の実効性を高めてまいります。夏休みが続き、お盆の時期を迎えますが、不要不急の外出や、移動の自粛をお願いします。外出が必要な場合にも、極力、家族や普段の仲間と少人数で行うことや、帰省など避けられない都道府県の移動であっても、感染防止策の徹底や必ず検査を受けるなど、極力、慎重に対応していただきたいと思います。また、路上の飲み会、普段会わない人との会食や、大人数や長時間での飲食は控えるようにお願いします」

「オリンピックが始まっても、交通規制やテレワーク、さらには皆さんのご協力によって、東京の歓楽街の人流は減少傾向にあります。さらに人流を減らすことができるよう、今後もご自宅でテレビなどを通じて、声援を送っていただくことをお願いをいたします」

「新型コロナウイルスとの戦いのゴールは国民の生命と健康を守ることであり、そのために必要なことは、地域で機能する医療体制を維持していくことです。そして、切り札であるワクチンの接種と効果的な治療薬により、病院に大きな負荷を与える重症化を防ぐことです。こうした考え方のもとに、本年2月に医療従事者への接種を開始し、4月からは65歳以上の高齢者への接種を進めるなど、戦略的なスケジュールで接種を進めてきました。幸いなことに、全国の多くの方々の協力を得て、自治体医療機関での接種は1日130万回。企業、大学での接種は1日20万回と、予想を上回るペースで進んでいます」

「この結果、これまでの接種回数は、企業、大学での接種と合わせ9000万回に近づき、今月末には、高齢者の8割近くが2回の接種を終える見込みであります。病院におけるクラスター(感染者集団)の発生を防ぎ、高齢者への接種に目途がついた今、今後は重症化リスクが次に高い40代、50代の方々、そして感染が大きく広がっている若い世代へのワクチン接種に注力してまいります。全国の自治体には、先々の配分量を速やかにお示しすることにより、計画的な接種が進めることができるように努めてまいります」

「そして本日、40代以上の方に接種が可能となるアストラゼネカ製のワクチンが承認されました。政府において200万回分がすでに確保されており、希望する自治体などに速やかに提供してまいります。こうした中で、8月下旬には2回の接種を終えた方の割合が全ての国民の4割を超えるよう取り組み、新たな日常を取り戻すよう全力を尽くしてまいります」

「さらにワクチンに関する正しい情報の発信に努めてまいります。若い世代の方々にも自ら健康を守るため、そして大切な家族や友人を守るため、ぜひともワクチン接種にご協力をいただけるようにお願いを申し上げます」

「治療薬についても大きな進展があります。これまで軽症者や中等症者には、効果的な治療薬がありませんでしたが、こうした方の重症化リスクを7割減らす画期的な治療薬が今月19日に承認されました。すでに使用を希望する全国の2000を超える医療機関が登録されており、要請に応じて、順次配送してまいります。政府として、この中和抗体薬の十分な量を確保しており、50代以上の患者に加え、基礎疾患のある方に積極的に供給し、重症化を抑えてまいります。あと、さまざまな検査所を活用し、具合が悪くなった方が身近な場所で気楽に検査ができる体制を整備してまいります」

「宣言の出口については、ワクチンの接種状況と合わせ、重症者や病床、利用率など、医療提供体制への負荷に着目した具体的な分析を進め、適切に判断をしてまいります。その上で、社会経済活動の制限の緩和に向けた道筋を示してまいります。8月末までの間、今回の宣言が最後となるような覚悟で、政府を挙げて、全力で対策を講じてまいります。国民の皆さんのご理解とご協力を心からお願いを申し上げます」

=(3)に続く