アーチェリー「3冠」女性選手に人格攻撃 韓国で騒動 - 産経ニュース

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アーチェリー「3冠」女性選手に人格攻撃 韓国で騒動

アーチェリー代表の安山選手(AP)
アーチェリー代表の安山選手(AP)

【ソウル=時吉達也】東京五輪のアーチェリー競技で3つの金メダルを手にした韓国代表の女性選手に対し、髪形や過去の発言を理由に人格攻撃を行う動きが広がり、騒動となっている。韓国国内のフェミニズム(女性解放運動)をめぐる深刻な対立が背景にあり、来春の大統領選を控え政府や候補者も対応を迫られている。

アーチェリー代表の安山(アン・サン)選手(20)は、女子団体と混合団体の2種目で優勝に貢献。30日には女子個人で3つ目の金メダルを手にした。

騒動は団体種目終了後、安選手が過去に会員制交流サイト(SNS)で男性への憎悪や差別を表す隠語を使用していたとするインターネット上の指摘が発端となった。短髪姿や女子大に在学中であることも取り上げて、安選手を「フェミ」と揶揄(やゆ)し、差別主義者と断じる誹謗(ひぼう)中傷が拡大。メダル返還や選手資格の剝奪を求める意見がアーチェリー協会の掲示板に集中した。

これに反発した女性らが、自身の短髪姿の写真をSNSに投稿する運動で対抗し、大統領選レースで首位を争う京畿道(キョンギド)の李在明(イ・ジェミョン)知事や女性家族省も安氏擁護の立場を表明した。欧米メディアは代表選手に対する「オンライン虐待」として一斉に報道。英BBCは「韓国では『フェミニズム』が汚い意味の言葉になってしまった」と論評した。

韓国では文在寅(ムン・ジェイン)政権の女性政策への賛否から、政権支持率が20代女性で最高、20代男性で最低となるなどフェミニズムをめぐる対立が社会問題化している。